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お知らせ


2021年4月28日

各位

SBIソーシャルレンディング株式会社


当社貸付先の重大な懸案事項に関する第三者委員会の
調査報告と再発防止策等について

 当社ウェブサイトにおいて2021年2月5日及び同月17日に公表いたしましたとおり、当社のソーシャルレンディング貸付先の事業運営に重大な懸案事項(以下「本事案」といいます。)が生じている可能性が認められたことから、当社と利害関係を有しない外部の専門家から構成される第三者委員会(以下「第三者委員会」といいます。)を設置し、事実関係の解明のための調査を進めてまいりました。
 第三者委員会より、2021年4月26日付けで「調査報告書」を受領し、本日付けで公表用の「調査報告書」を受領しましたことから(*)、これらに基づき、再発防止策の策定及び関係者の社内処分を実施いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
 また、第三者委員会からの「調査報告書」を受け、当社において改めて慎重に判断した結果、2021年4月2日付「未償還元本相当額の償還に向けた取り組みに関するお知らせ」で公表いたしましたとおり、未償還元本相当額の償還に係る手続を実施することといたしました。
 投資家の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。

(*) 公表用の「調査報告書」とは、2021年4月26日付け「調査報告書」を前提に、関係者のプライバシー、営業秘密の保護等の観点から、第三者委員会により匿名化等がなされたものになります。

1.第三者委員会について

(1) 構成

役職 氏名 所属等
委員長 錦野 裕宗 弁護士法人中央総合法律事務所 弁護士
委員 藤武 寛之 リンクパートナーズ法律事務所 弁護士
委員 海宝 明 株式会社サイリス 監査役

(2) 目的

  • ① 調査対象事象に係る事実関係の調査及び事実認定
  • ② 調査対象事象に係る認定した事実の評価、原因の分析及び再発防止策等の提言
  • ③ 上記各号の事項を遂行した結果に基づく調査報告書の作成、及びその調査報告書の当社への提出
  • ④ その他、第三者委員会が必要と認めた事項

(3) 調査の概要

  • 調査期間:2021年2月6日から2021年4月25日まで
  • 調査方法:調査対象事象に係るデータ及び資料類の調査、社内外の関係者に対するヒアリングの実施、デジタルフォレンジック調査

2.本事案の概要について

 当社は、2008年の設立以来、投資家から募った出資金を基にして、再生可能エネルギープロジェクトや不動産ファイナンス等を目的とした取引に取り組んでまいりました。
 このような取組みの中で、特定の業者(以下「A社」といいます。)を請負業者とした複数の案件において、当社は、太陽光発電所あるいは中規模マンションの開発等を目的として設立された複数の合同会社(以下「借手SPC」といいます。)に貸付けを行い、借手SPCが①A社に工事を請け負わせ、完成した発電所又はマンション等を売却すること、又は②他の金融機関からの借換え融資を行うことによって弁済を受けることを企図しておりました。
 当社は、まず投資家から匿名組合出資を受け、次に当該出資金を基に借手SPCに貸付けを行い、その上で、借手SPCは、請負業者であるA社に請負代金の支払を行っておりました。
 しかしながら、当社からの貸付金の一部について、借手SPCからA社に対して工事元請契約に基づき支払がなされた後に、当該資金が、借手SPCが発注をした不動産事業又は太陽光発電事業に使用された事実が確認できないことが判明し、また、当初スケジュールどおりの工事完成が困難となりました。
 以上のような事案が生じたことから、当社は、本事案の原因、当社の体制等、徹底した事実関係等の調査を行うために、第三者委員会を設置いたしました。

3.第三者委員会の調査報告書について

 第三者委員会から提出を受けた調査報告書の主要な項目は、次のとおりです。
 なお、詳細につきましては、別紙の第三者委員会から受領した本日付け「調査報告書」をご覧ください。

(1) 本件で問題となるファンドに係る事実

(2) 当社のファンド組成・管理行為にかかる事実及びその適法性(評価)

  •  当社の行為の適法性について、以下のとおり指摘を受けました。
  • ①「虚偽の表示」又は「重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示」(金商法38条9号、金商業等府令117条1項2号)が存在すること。
  • ② 顧客に対する匿名組合契約に基づく営業者としての善管注意義務に係る違反が存在すること。

(3)本件の原因

 本事案の原因として、当社の投資者保護意識の問題や経営トップの営業優先の姿勢、審査・モニタリング体制の欠陥等について指摘を受けました。

(4) 再発防止のための提言

 再発防止のため複数の提言を受けました。なお、この提言を踏まえた当社としての再発防止策の内容は、4.に記載しております。

4.当社の講ずる措置及び再発防止策について

(1) 当社の講ずる措置

 当社としては、本件の発生を重く受け止め、(2)以下で説明をする再発防止策の整備及び徹底を、最優先課題として捉えております。
そのため、当面の間、新規募集を停止し、再発防止策の整備等に邁進してまいります。

(2) 再発防止策

  • ① 経営陣の意識改革
     当社は、金融商品取引業者として投資家保護のために、受託者責任及び顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)の重要性を再度認識し、顧客の信任に応えることのできる社内体制を構築し、従業員にその理解を徹底します。
     具体的には、これまで実施していた社内での教育研修をより充実させることを目的として、外部講師の招へい、双方向研修の実施、社内アンケートを実施することによる効果測定及びその結果を踏まえた研修プログラムの見直しなどを実施いたします。
     また、社内の内部通報制度を充実させるために、外部通報先を拡充し、業務において従業者が疑問を感じた際の通報先、相談先を充実させ、万が一、懸念事項が発生した際の早期発見に努めます。
     さらに、責任の所在を明確にするため、本事案の問題への関与度合いを十分に踏まえ、本日付けで社内処分を行うことといたしました。詳細は、5.をご覧ください。
  • ② 独立した貸付審査部門の新設
     当社は、営業部門(具体的には、商品開発部)のファンド組成過程の貸付判断に対し、適切な牽制機能を発揮させるため、営業部門と部門を異にする、貸付審査を独立して行う部門を新設します。その際には、審査業務経験者等の業務に習熟した者を担当者に配置します。なお、審査の独立性を確保する観点から、当該部門を所管する担当役員と、営業部門の担当役員とは、兼務を認めないことといたします。
     また、貸付審査部門において専門人員を配置するだけではなく、当該専門人員が有する専門的な知見を他のメンバーに共有することとし、社内での専門人材の育成や知見の蓄積をする施策を講じます。具体的には、貸金業務取扱主任者を含めた資格取得をこれまで以上に奨励し、また、部門単位でのスキル共有のための機会の確保(定期的な部門内ミーティング等の充実)を組織的に進めます。
     加えて、実質的に借手と同視すべき関係者も含めた一与信先当たりの与信上限額を含めたリスク低減ルール(リスク分散ルール)も策定いたします。
  • ③ モニタリング体制の強化
     融資実行時(入口)の資金使途の精緻な確認を含むモニタリング、途上モニタリング、出口モニタリングの観点から、社内規程・マニュアルによって明確なルールを設定し、可能な限り主観を排除し、客観的情報を元に運用状況を確認する体制を強化いたします。
     また、一社に対して複数貸付けを実施する場合には、当該貸付先に対する過去モニタリング結果が新規貸付審査の一環となることも念頭に、プロジェクトの出口モニタリングを含めたファンドライフサイクルの管理を意識し、新規貸付がポンジスキーム(Ponzi scheme)に用いられることがないかについても、確実に確認することができるような業務運営をします。
     すなわち、モニタリング業務を実施する専門の部門を設置し、ファンド組成・審査の担当者から独立した立場で、モニタリングを実施することにより、相互牽制を図ると共に、組成、審査の段階で生じる可能性がある過誤を発見、排除できる体制といたします。
     このようなモニタリング体制の構築に先立ち、当社は、債権の運用状況につき網羅的かつ詳細に確認を行うため、代表取締役社長直轄の会議体を設け、各案件の組成担当者を中心に2021年4月より週次での運用を開始しており、これを発展的に、独立した牽制機能を有するモニタリング部門の設置に繋げてまいります。
  • ④ 適切な貸付条件設定ルールの設定
     既存の商品開発部においても、ファンド組成の過程で、資金使途確認の徹底、担保評価の厳格化、事業主体の審査ルールの明文化等により、貸し倒れリスクの低減に資するような商品設計ルールを設定して業務に取り組むこととします。
  • ⑤ 営業計画と人員計画
    ア 営業計画
     今後の営業計画の策定にあたっては、顧客保護の前提を共有した上で、積み上げ数値をベースとした合理的かつ当社の実力に即した計画を策定します。
     すなわち、ソーシャルレンディング市場における占有率の拡大や手数料の獲得を追求するあまり、貸付実行額や貸付残高の伸長のみを重視するといったような営業姿勢を改め、策定したリスク分散ルールに基づき特定の借手への貸付けの集中を避け、営業、審査、モニタリング部門の相互牽制を図ることで、借手の信用リスクを適切に評価するとともに、顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)を前提とした営業計画の策定及びその実施を徹底してまいります。
    イ 人員計画
     本事案が特定の人員への業務集中による業務過多と人員不足を原因として発生した点を無視することはできないため、これを早急に改善いたします。
     本事案への対応を含め、既に、営業部門における業務の割り振りを見直し、特定の人員への業務集中の軽減に着手しております。また、審査、モニタリング部門の新設など社内組織の再編については、必要に応じてグループ内外からの採用を検討していくほか、社内業務全般のリストラクチャリングを通じた配置転換も検討してまいります。

5.関係者の社内処分について

 本事案における責任の所在を明確にするため、本日付けで、以下の社内処分を行うことといたしました。なお、取締役の解任については臨時株主総会、その他の事項については臨時取締役会において決議しております。

(1) 解任及び降格

織田貴行 取締役(前代表取締役社長) 解任
渡部一貴 取締役副社長 副社長から取締役へ降格
(2021年6月開催予定の定時株主総会をもって退任)

(2) 役員報酬の返上及び減額

織田貴行 取締役(前代表取締役社長) 2020年11月以降の役員報酬につき全額返上
渡部一貴 取締役副社長 月額報酬の20%を減額 2ヶ月
淺井亨 取締役 月額報酬の10%を減額 2ヶ月

6.今後の訴訟等の法的措置の対応について

 第三者委員会の調査及び当社の社内調査を通じて、A社の会計処理の適正性や、貸付審査の際に徴求し、提出を受けた書面の真正性に疑義を生じる事実が発見されております。
 当社といたしましては、これらを含む本件の事実関係を慎重に精査し、専門家の意見を聴取した上で、本件関係者に対して、訴訟等を含めた法的措置を講じる予定です。今後公表すべき事項が生じた場合には速やかに公表いたします。

 このたびは、投資家の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます。当社は、二度とこのような事態を起こさぬよう、前記の再発防止策を徹底し、お客様が安心してサービスをご利用いただけるよう、努めてまいります。

以上

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本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先:
SBIホールディングス株式会社 
コーポレート・コミュニケーション部 
TEL:03-6229-0126

投資家様からのお問い合わせ先:
SBIソーシャルレンディング株式会社 
カスタマーセンター
TEL:0120-104-168(受付時間:年末年始・土日祝日を除く平日10:00~16:00)